持つべきものは妙なこだわり

執着はいずれ愛着に変わるのである

Quebec正月珍道中

 立て続けの小旅行のせいでまだ部屋がぐしゃぐしゃのままだけれど、書き留めるべきことは書いておかねばなりませぬな。友人(先輩なのですが)二人と行きました、カナダはケベック州ケベック歴史地区(世界遺産)への旅を報告したいと思います。

年越し

 その前にボストンでの年越し。我々日本人ハ年越ソバ無クシテ年ハ越セマセン。ということでわざわざ年越しそばを作りました。即席にしてはまあまあの天ぷらもできて(少しはファミレスのバイト経験も役に立つものだ)、満足。
 ゆく年くる年はなかったので、ボストン市街の中のCopley SquareというところのNew Yearイベントに出向きました(Fig.1; 奥に見えるのがボストン公立図書館)。それはそれはもうどんちゃん騒ぎです。おいお前らよくよく考えたらそんなにめでたくないやろ、と言いたくもなりましたが自分もカウントダウンにはノリノリでしたので自重しました。

元旦


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 さて家に帰って休む暇もなくレンタカーで出発(午前2時)。なんと若い。おれらまだまだ行けるよな、という再確認のできる時間帯です。しかし自分は風邪をひいていたので後ろで休ませていただきました。しかし出発して間もなく珍道中スタート笑。上のgoogle mapでいえば、一個目のピンのさしている場所に誤差を含めば入ってしまう場所でルート間違えまして、いつの間にか空港へ。ああそうか、やっぱり車で8時間なんてバカなことはせずに空のルートで行くんですねなんて冗談もまじえつつ笑える段階です、まだ。ほんの数十メートルの橋に5ドル近くもとられたのは納得いきませんでしたが。
 うつらうつらしていると国境。パスポートには01JA2008 CANADAのスタンプ。これは記念になる。さてカナダに入れば見慣れた赤い八角形の中にSTOPではなくARRET。緑の案内板にも英語はまったくなし。ここまでフランス語とは。
 うつらうつらしているとVieux-Quebec(ケベック歴史地区)に到着。確かに歴史を感じさせる静かな街。しかしBonjour! Bonne anne!とか本当にフランス語だ。まだ観光地だから、若い人や店員は英語がわかるけれど、ちょっと街を離れると「えすくじゅぷぱぐるあんぐれ?」英語しゃべれますかい?ときいても"Non."と完全否定でございます。
 荷物を整理していると12時近くなったので昼食とあいなりました。せっかくの元旦、たまには豪華絢爛という言葉の似合う食事をしようと、Chateau Frotenacのbuffetをいただきました。予約したなかったけれど運良く入れて、
「おおすげえ!」「これ3周くらいしないとまわれないよ!」「ケーキめっちゃある!」
と大騒ぎ。最後にはケーキの品評会が始まる始末。「やっぱおれはこの洋梨のケーキが一位だね」「このチョコレートムースがはまるね」とか調子に乗り過ぎです。そのケーキがいくらするのかも知らずに。
 さてチェックをたのみ、見てみると、

   TOTAL $187

 えーと、我々何人デシタッケ?はうあっ!みなさんあんぐりでございます。こんな昼食食ったことありません。数少ないカナダドルがひらひらと飛んでいきました。フランス語だけれどエリザベス女王よさらば。HPでは$29と書いてあったので、これはBonne anne!価格ですか。結局我々で出た結論は、

「夕食抜くか!」

MIT生はちゃんとフィードバックがきくのです。そのわりに2ドル払ってそりにのってばか騒ぎしたりしてるんですが。ああなるほどこれがオーバーシュートか。
 その午後はケベックの街を観光。雰囲気の良い街だったけれど、ここに済むのは難しそうだ。えてして世界遺産に登録される街はそうなりがちな気がする。歴史的価値のある建造物の保存は確かに大事だけれど、それが住人の重荷になることも多々ですからね、日本の白川郷とか。
 6時頃宿に着き、何の疑問もなく夕食はなし笑、そして6時半就寝。小学生というか幼稚園生です。そして翌朝7時半にタイムスリップ。ものすごいすがすがしい朝でした。この時間帯で13時間睡眠したのは物心ついて以来初めてだ。健康的なのかどうかはしりません。
(つづく)