持つべきものは妙なこだわり

執着はいずれ愛着に変わるのである

ローマ、バチカン市国(1) Roma, Stato della Città del Vaticano 2009.7.23-7.25

 イタリアに滞在したのは一週間程度。というのもこの期間は弟が同行しており、帰りの便が決まっていたのだ。だから自由に日程を組むということはほとんどなく、ものすごい忙しい強行日程となってしまった。
 7月23日夜ローマ着。ホステルは予約してあり、地図もばっちり印刷していたが、ホステルがまったく見当たらない。どうしようもないので犬の散歩していたローマ人夫婦に案内をこう(もちろん英語で)。親切に一緒に探してくれた。めちゃわかりにくいドアが探していた住所のものとわかり、ホステル着。日本も暑かったが、ローマも暑かった。ホステルには冷房はなく、時差ぼけも手伝って朝6時に目が覚める。バチカンには朝早く行け、と知人も言っていたしガイドブックにも書いてあったので日の出とともに地下鉄に乗ってバチカン博物館へ。朝飯はパンとエスプレッソのみ。もうちょっと食っていればよかったな。

バチカン博物館 Musei Vaticani

 当然ながら着いたときにはまだ開いていなかったが、先頭から5番目くらいに並ぶ。グループツアーは個人客より先に入れるのでどんどん入っていくのをイライラしながら眺めていたが、それでもいくらかすいている間に目玉のものの多くを観ることができた。システィーナ礼拝堂ミケランジェロの『最後の審判』『創世記』はものすごいスケール、ラファエッロの『アテナイの学堂』は思っていたよりも小さかったが鮮明だった。ほかにもタペストリーや壁画などすごいものだらけだったのだろうが、最初に訪れた博物館であるうえに、あそこまでたくさん目の前に現れると何がすごいのか判断がつかなくなってしまう。それに、時間もないのでそこそこ足早に博物館は抜けた。いま思えば、すさまじいコレクションだったのだな。けれど美術館・博物館は、ささーっと歩いて、目に留まった自分の好きなものをじっくり観るくらいの意気込みでちょうど良い。

サン・ピエトロ広場、大聖堂 Piazza / Basilica di San Pietro

 広場の広さと彫刻に圧倒されつつ、大聖堂の中へ。最初に入った教会が総本山、というのは順番を間違えていた、スケールの違いを肌で味わうことができなかった。それでも内部の装飾がいかに豪華であるかは分かったし、黒と金の祭壇は荘厳を超えて不気味さすら感じた。聖堂から外へ出ると、広場からローマの街へ大通りがのびている眺めが広がり、ここの重要性と歴史を感じる。しかし、何度も繰り返すかと思うけれど、ローマは何より暑かった...。