持つべきものは妙なこだわり

執着はいずれ愛着に変わるのである

カルメン Carmen: MET Live Viewing で気軽に迫力あるオペラを楽しむ

 アメリカでオペラと言えば、The Metropolitan Opera通称MET。そこで公演されているオペラを映像として記録して映画館で上映している、METライブビューイングの9演目の6個目、カルメンを観てきた。そろそろオペラデビューしたいところだったけれど、本番を観るのはあまりにも高いのでちょうど良い機会だった。3500円だから、やっぱちょっと高いな、というところだけれど。
 オペラと言えば、ごっついおっちゃんおばちゃんが歌っているイメージしかなかったけれど、最近はどうやら違ってきているようだ。若くてスリムな人たちが踊りながら歌い、壮大なセットの中で物語が進んで行く。堅苦しくてハイソでセレブなイメージは自分の勘違いだったようだ。演目がカルメンで、奔放だったというのもあるかもしれないけれど。カルメンの内容についてはちゃんと解説しているサイトがたくさんあるのでここでは割愛。まったく予習せずに行ったけれど、日本語字幕で完璧に内容が分かって本当にありがたい。フランス語が聞き取れないのに本物を見に行くより楽しかったのではないかと思うほど。ハイビジョンカメラでドアップにしてくれるので、歌手の表情や汗も分かって面白い。カルメンを演じたエリーナ・ガランチャという人は、魔性の女っぷりを存分に発揮していた。
 激しい愛憎劇は、いま観てもまったく陳腐ではなく、月並みな表現だけど実に面白い。
 クラシックやミュージカル好きだし、オペラ観たことないけどちょっと興味ある、という人には本当に良い機会だと思う。自分がそうだったので、おすすめします。
METライブビューイング:オペラ | 松竹