持つべきものは妙なこだわり

執着はいずれ愛着に変わるのである

『深夜特急』沢木耕太郎: ひとり旅の前と後に読んで違う味を楽しむ

深夜特急〈6〉南ヨーロッパ・ロンドン (新潮文庫)

深夜特急〈6〉南ヨーロッパ・ロンドン (新潮文庫)

全六巻。独り旅行者のバイブルだ。
 
高校生のときに1,2巻を読んでとまり、大学生のときに1,2,3,4巻を読んでまたとまり、この間3,4,5,6巻を読んで完結。バックパッカーを実際にしたあとだと沢木さんに言葉が妙に納得出来る。もちろん、反対するところもある。けれど、外国は「分からないということが分かる」、旅行者は「無責任」だからこそ楽しんでいられる、まさにそのとおり。

旅行に行っただけで、その国や人のことは分からない。旅行は、「すっごい楽しかった!」それだけでいいし、それ以上は何も語れない。

沢木さんも、この旅行記を書き終わったのは旅のあと17年。僕も急がず、旅行記を書き続けることにする。