持つべきものは妙なこだわり

執着はいずれ愛着に変わるのである

サドル記念日

 週末にNYに行っている間に外に置いていた自転車の、サドルが盗まれていた。ついにやられた、と思った。平均的な日本人よりも、一回痛い目に合わないと「これいけるやろ」と思って行動しているので、ようやく「やっぱりぬすまれるんやな」と気づかされたました。以後気を付けます。
 おもろかったのは、盗まれただけではなく、古いかためのサドルが横に置いてあったことだ。交換したということだ、と金田一でなくても気づくところである。週末にサドルを交換するという行為に至った犯人の動機について考えた。
 青年Aは、遠路はるばるから自転車をこぎ続け、久々の氷点下10度を記録したボストンにたどり着いた。寒い。寒いうえに、ケツが痛い。少々、痔になりがちなAは、かたいサドルに日夜苦しめられていた。すると突然、ふと新しめの柔らかそうなサドルがついた自転車を目に入ってきたのである。
「あ、あれさえあればおれはこの痛みから解放される・・・!」
 ・・・。許してやるか。
 むむ、前輪ブレーキまでいじくられているではないか!痔であるだけならこんなことはしないはずだ、許すまじ窃盗犯!


 あ、NY旅行〜じゃぱんいずふぁんたすてぃっく〜は次回お送りいたします。