持つべきものは妙なこだわり

執着はいずれ愛着に変わるのである

英語と数式とノートと黒板

 こっちに来てからずっと黒板とノートは英語のみですが(ちょっとした走り書きは日本語で書く事もあるけれど)、これが非常に困る。前にも書いたかもしれないですが、英語だとぱっと見、数式と文章の区別がつかないのであります。文章と式を一行も開けずにびっしりとノートに書くと、「うわ読みにく」となるわけです。だから最近はノートをゆったりと使うようにしています。
 こう考えると日本語で書くノートというのは実に分かりやすかった気がする(まあ母国語だからという部分も大きいが)。文章中に文字の定義が出て来たときも分かりやすい。さらに、黒板の字が汚くてもなんとなく判別できるが、アメリカ人の汚いアルファベットは本当に分からない事が多い。一緒に受けている友達に「あれなに」と聞いても「わからん」っておいおい。書いた本人はあとであれを読んで本当に分かるのか、というレベル。
 ちょっと話はそれるけれど、こっちの先生はベクトルとかテンソルとか行列を示す文字に縦線を入れない人が多い。アンダーバーか、矢印か。頑に自分は縦線を入れています。こっちのほうが絶対分かりやすい。
 また、こっちの人は鉛筆・シャーペンを使わない。僕はしょっちゅう書き間違えるのでペンでノートを取るという事が無理なので、日本人の中でもペンを使わない派ですが、それにしてもシャーペンを使っている人が少ない。それも手伝ってか、こっちの芯・消しゴムは実にダメダメ。黒板消しもひどい。あれは消しているというより、チョークの粉を分散させていると言った方が正しい。
 さらに、こっちの人はフリーハンドで書く図が下手すぎる気がする。いやいやいや、その直方体はゆがみすぎでしょ、歪む前に歪んでるよ、みたいな。
 そんな国にものづくりで負けている場合ではありません、がんばりますがんばりませう。