持つべきものは妙なこだわり

執着はいずれ愛着に変わるのである

ワシントンDC

 友人と首都・ワシントンDCへと旅行してきた。この一週間は、一応春休みということになっているけれど、院生はそんなの関係ねえ、研究しろ、という研究室が多く、私も例外ではなかったのだが、せっかくの春休みをツマラナイボストンで過ごすよりは、ちょっと無理して旅行しようということで、出かけてきたわけであります。

 そしてそのDCは、期待以上にきれいな都。何よりも嬉しかったのは今年もソメイヨシノを見られたこと。白い建築物と緑の芝生に美しくブレンドする桜は、ちょうど良い八分咲き。屋外で酒を飲む事が許されないこの国では、花見で騒ぐことができず、さびしい一方、上野公園のような喧噪の中で酔っぱらいとゴミの中に見る桜よりも、静かに散歩しながら見る桜のほうが情緒があるようにも思えます。

Air and Space Museum

 さて主目的はもちろん、スミソニアン博物館群の一つである航空宇宙博物館とその別館。結論から言えば、別館のほうが迫力があり、面白かった。別館を先に行ってしまったせいもあり、本館はおなかいっぱい。疲れるだけでした。
 写真はいろいろ撮ったけれど、右は、B-29 "ENOLA-GAY"。原爆投下に使われたやつです。特に何も思わないかな、と思って行ったけれど、やはり目の前にすると複雑な気分になりました。これを見たアメリカ人はどういう気分で見るのかな、と周りが少し気になる。エノラ・ゲイの翼の下には特攻機「桜花」やあの「紫電改」があり、その小ささがまた寂しい。
 と、ちょっとまじめですが、SR-71"Blackbird"やスペースシャトル"Enterprise"を見れば単純に「すげえええ!!」と、ワレワレ航空宇宙を学ぶ学生四人は叫びまくっておりました。ビバ、えあろあすとろ。

The Mall

 有名なリンカーンの像も見てきました。鎌倉の大仏と同じくらいの大きさ。気づいたのは、その建物の中には黒人が多く、ああ、やはりリンカーンは偉大な人物として彼らの中に在るのだな、と身をもって感じた瞬間。
 第二次大戦慰霊碑やベトナム戦争慰霊碑など、いろいろと考えさせられる場所です。
 そういうのを抜きにしても、単純に美しい街だったので、ここはまた来ても面白いに違いない。個人的には、ニューヨークよりも断然イイ。行っていないところたくさんあるし、また行こう。


 残念ながら今回は珍道中はありませんでした。あしからず。