持つべきものは妙なこだわり

執着はいずれ愛着に変わるのである

ボローニャ Bologna 2009.7.28

 「飯がうまいのはボローニャだ」と研究室のイタリア人が言っていたからには、時間がなくともボローニャ Bolognaには降りねば。旧市街地は赤い古めかしい建物が並んでいて、歴史を感じさせたが、今回の目当てはそれではなく食べ物だ。周りを見渡しても無駄に高い観光客向けのレストランばかりなので、iのマークで分かるインフォメーションセンターに立ち寄る。「うまくて、そんなに高くないレストランでおすすめのものを教えてくれ」、この質問を旅行を通じて何回したか分からない。そして、おそらくそういう質問をするバックパッカーは山ほどいるようで、受付のねえちゃんは手際よく地図を取り出して教えてくれる。地図に丸をつけられた、ちょっとしたレストランが並ぶ通りに着くと、まあここでいいだろう、という店に座った。ボローニャはボロネーゼやラザニアなど、イタリアのひき肉料理のほとんどがここ発祥ということで、名前は忘れたがひき肉が入ったパスタをたのんだ。弟はラザニア。出てきたパスタは小麦に卵が混ぜてあるやつで、うまい。もちろんひき肉も。ラザニアはトマトソースはほとんどはいってなくて、チーズとひき肉だけで勝負している感じのものだった。量は少なかったけれど、おいしかった。でもマルゲリータには及ばなかったな。
 満足して悠々と駅のほうへ5分ほど歩いたところで、頭のうえが寂しいことに気づく。帽子忘れた。ま、いっか、と言うわけにはいかない、この暑さで帽子なしでは死んでしまう。レストランの兄ちゃんたちは英語分からなかったが、身振り手振りでなんとか通じて、キャップを返してもらった。ちゃんと保管されてました、ありがとう。そんなこんなで、ご飯食べただけだったが、ボローニャを後にした。
 結局この奪還した帽子も結局なくすことになるのだが(笑)。