持つべきものは妙なこだわり

執着はいずれ愛着に変わるのである

気候変動問題を技術目線で解決に挑む -- 『地球の未来のため僕が決断したこと』ビル・ゲイツ

『地球の未来のため僕が決断したこと』著:ビル・ゲイツ

子供時代に地球環境保護にとても興味があったことを、皮肉にも昨今の気象異常が定常化していることで思い出し、さらにビルゲイツが気候問題解決に精力的に活動していることも知っていたのでこの本を手に取った。

私がこの本を読むことで、「著者が伝えたいだろうこと」かつ「私が新たに得た知識、あるいは再確認した重要な事項」に当てはまるのは以下だった。

  • 温室効果ガス排出量を510億トン (2021年) からゼロにする必要があること。単なる削減ではない。
  • これを技術で実現することで、クリーンな電気・製品などを既存の製造方法と同じ値段で買えるようにする必要があること。
  • この過程で強いる貧困層・貧困国への支援を惜しまないこと。

問題を構造的かつ定量的に捉えるために数値で示しているので、今後自分が新たな情報に触れるときにもとても参考になる。例えば、年間の温室効果ガス排出量が全世界で510億トンであることや、モノ(材料)を作るということが排出の30%以上を占めていること。

技術革新により、カーボンフリーな電気などを既存の方法で同じくらいの価格で買えるようにしないと、カーボンフリーは普及しないというドライな考え方に納得できた。具体的な技術項目リストを挙げてくれていた (本を手に取ったときの) 期待通りだったが、それぞれの技術が現在どういった研究開発段階にあるのかについてはもう少し詳しく知りたかった。

ゲイツの貧困国に対する配慮が彼の姿勢の柱の1つであることも知れた。気候変動の影響を受けるのは、なにも悪いことをしていない貧困国や層であり、彼らを積極的に支援しなければならない、など。なかなか実践が難しそうであるが、この課題に触れていること自体に意味がある (読者への啓蒙として)。

これ一冊で気候変動の原因や対策を論じることは出来ないが(それはゲイツも分かっていて書いている)、大雑把に全体像を把握しつつ技術の目線でこの問題を意識する土台を作るにはとても有用だった。地球環境保護や気候変動問題に関する次の書籍をパラパラめくったときに、良著かどうかを見極めることが少しは出来るようになったと思う。

この本にも登場する話題だが、植物ベースの肉を試しに食べてみた。バーガーキングのプラントベースのハンバーガーだ。予想以上に美味しかった。言われなかったら気付かないだろう。ハンバーガーのおいしさの大半はケチャップとマヨネーズなのだなと確認しつつ、今後も半分くらいの頻度でプラントベースを食べていくと思う。

ところで読書メーターを始めて、そちらにも投稿しました。
こばこば - 読書メーター