『図解 つくる電子回路』 (著:加藤ただし、ブルーバックス刊) を読んだ。「電子工作を自分の手でどうやるとうまくいくか」を、題名のとおり豊富で大きな図を利用してとても分かり易く解説した本だ。
ブルーバックスで面白い本ないかな、と目録を上から見ていたときに注目した本だ。今、子どもと一緒にマイクロビット micro:bit やArduinoで遊ぶ機会も増えてきており、「工具の扱い」を自分が理解しておくことが大事に思えてきたタイミングだった。
この本は、自己流でやってきた人やこれから親子工作を考えている人にぴったりだと思う。電子回路そのものの説明よりも、手を動かす工程 -- つまり実践を支える工具の扱い方に特化しているからだ。どのような電子工作をするか?は別の本に譲ろう。(本記事株の「関連書籍」で紹介している)
ハンダづけの核心に迫る実践的知識
読んでいて一番感心したのは、ハンダごてやラジオペンチ、ニッパーといった工具の使い方・選び方がものすごく丁寧に、しかも大きな図解で解説されていた点だ。特にハンダづけに関しては、ただ「くっつける」のではなく、金属とフラックスの役割、濡れ方、角度、理想的な山の形などが視覚的にも詳細に描かれていた。
このあたりは、他の入門書ではなかなか触れられないところまで踏み込んでいて、かなり実践的。むしろ電子工作を始める人が、最初に手に取るべき本はこういう「道具の扱い方」にフォーカスしたものなのでは?と思った。
想像以上に「ものづくり」に寄り添った内容だった
タイトルだけ見たときは、もう少し抽象的・理論寄りの内容を予想していた。しかし実際は、予想を超えて実用寄りで、具体的な作り方や手順にフォーカスしていた。このギャップはいい意味での驚きだった。
回路設計や理論の詳細は少なめなので、そこを期待する人には物足りないかもしれないけれど、「うまく作る」ことをテーマに据えているからこそのバランス感だと感じた。
次は「電子回路を動かす」フェーズへ
この本で「工具の使い方」をしっかり理解したら、次は実際に回路を動かしていこう。例えば以下に紹介する『エレクトロニクスラボ』なんかはとても良い。
関連書籍と、電子工作実践
この本も丁寧だし実験・作品がおもろい!『エレクトロニクスラボ ものの仕組がわかる18の電子工作』
18の電子工作がそれぞれ異なる形式で、電子回路に加えて電気・磁力の体感も出来る。今本を改めて開いたら、この本も前半に丁寧な道具の解説が載っていた。親子電子工作をこれからやろう、という人にたいへんオススメの一冊。
電子工作よりもさらに手軽!子供だけで作るなら『手づくり工作をうごかそう! micro:bitプログラミング』
はんだごてなどは使わないのだけれど、この書籍とmicro:bitを紹介せずにはいられない。
micro:bit は、ほんとうにすごい。あの小さな基板のうえにセンサ・アクチュエータが一通りそろっていて、すぐに「やってみたいこと」に移れる。Arduino とかだと、まずセンサとアクチュエータをそろえて、つないで、うまくいかないのを何とか直して、よしじゃあ何やろうか... と思ったけど疲れたから次にしよう、ってなってしまう。ここまでのハードルが圧倒的に低い。
子供 (小学2年生、3年生) が1人で読みながらプログラミングと工作をガイドしてくれる本としては、この本がとても良い。
Kindle 版もあって使ったけれど、紙の本じゃないと役割を果たせない (見開いて読むとか、付箋を貼ってそのページに戻るとか)。
楽しい電子工作ライフを!


