持つべきものは妙なこだわり

執着はいずれ愛着に変わるのである

クラシック音楽ファイルのタグの付け方で「自分ルール」を定めることで、迷わなくなる

クラシック音楽をCDからリッピングするなどしてPC/Macに取り込むとき、インターネット上のデータベース任せで曲名やアーティスト名を自動的にタグ付けすると、自分のライブラリなのにどこに行ったか分からなくなってしまいます。

この記事ではクラシック音楽のファイルに付けるタグは、自分ルールを作り、それに従って忠実に入力しよう」という提案をしています。どんなルールでも良いのですが、ブレずに徹底することが大切です。そうすると自分のライブラリからすぐに見つけられますし、次にリッピングするときも迷わず機械的に入力できます。私は以下に示すルールで統一していますので、参考にしてください。

まず「タグ」とは

音楽ファイルの「タグ」とは、その音楽ファイルの曲名・アーティスト名・作曲家などを示すものです。詳細については下記記事を読んでいただくのが良いです。ネットワークオーディオを完璧に構築しよう、という趣旨で書かれているのでやや専門的なところがありますが。
www.phileweb.com

ルールづくりでの重要点

  • 短くする
    • Ludvig van Beethoven ではなく、Beethovenで良い。
    • 正式名称をタグに付ける必要はない。
  • 曲を見つけようとする場面を考える
    • 検索しない文字列は入れない。
    • 反対に、表示したい文字列は入れる。たとえば、曲名であっても作曲名は表示するのが分かりやすい。
  • 言語に関してもルールを作る。
    • Berlin Philharmonic とするのか、Berliner Philharmoniker とするのか。
    • C major とするのか、c-dur とするのか。
    • 何でも良いが、統一する。日本語はおすすめしない。

ジャンル Genre

  • Classical

ポイント

  • 経験上、まずこの「ジャンル」でクラシック音楽に絞り込むことになるので重要なタグである。
  • クラシック、クラシック音楽、などと混在させない。"Classical" 一本とする。
  • なお本題からは逸れるが、"Classic" は「(何かの分野における)古典的名作」を指すので注意。
  • ジャンルの統一は "Classical" 以外でも重要。J-Pop とするのか、Popとするのか、Rock とするのか。自分でルールを決めるのが大事。

アルバムタイトル Album title

  • 作曲家: 簡潔な曲名 - ソリスト, 指揮者; オーケストラ名
  • Composer: simple title - soloist, conductor; orchestra

  • Mahler: Symphony No. 2 - Simon Rattle; Berlin Philharmonic
  • Beethoven: Piano Concerto No.1-5 - Maurizio Pollini, Claudio Abbado; Berlin Philharmonic

ポイント

  • 作曲家:単純にする。Ludvig van Beethoven とか書いても、タイトルが長くなるだけで嬉しいことは無い。
  • 曲名:単純にする。Symphony No.2 in c minor, Op.37 などと書くととても長くなる。
  • ソリスト不在の場合はソリストを書かない。
  • ソリストのみの場合は指揮者、オーケストラを書かない。
  • 室内楽曲やソリストが複数いる場合は長くなって厄介なので、全員入れるか適宜省くか判断する。

アーティスト artist

  • Soloist, Conductor; Orchestra name
  • ソリスト, 指揮者; オーケストラ名

  • Seiji Ozawa; Saito Kinen Orchestra
  • Martha Argerich

ポイント

アルバムタイトルと同じ。

作曲家 Composer

  • Composer (Last name only)
  • 作曲家名 (姓のみ)

  • Mahler
  • Beethoven
  • Bach

ポイント

  • 冒頭にも書いたが、フルネームにする意味はほとんどない。
  • "J.C.Bach" など、明らかに区別が必要な場合は上記の限りではない。

トラック名 Track name

  • Composer: simple title - mov. tempo
  • 作曲家: 簡潔な曲名 - 楽章番号. テンポ

  • Mahler: Symphony No. 2 - 1. Allegro assai
  • Beethoven: Piano Concerto No.5 - 3. Rondo. Allegro ma non troppo

ポイント

  • 曲名にも作曲家名を入れる。なぜなら、"Symphony No.2" だけ表示されると何の曲か全く分からなくなるから。
  • アラビア数字推奨。変奏曲 variations とかになると、ローマ数字はゴチャゴチャしてわかりにくくなる。

(参考)この記事で参照した録音音源

Mahler: Symphony No.2 - Simon Rattle; Berlin Philharmonic

ベルリン現地でサイモン・ラトル指揮のマーラーの5番を聴いた素晴らしい体験の後、会場で購入したものです。

Symphony No. 2 Resurrection

Symphony No. 2 Resurrection

Beethoven: Piano Concertos No.1-5 - Maurizio Pollini, Claudio Abbado; Berlin Philharmonic

ピアノ弾きとして、ベートーベンのピアノ協奏曲全集を持たないわけにはいきません。Radu Lupu, 内田光子さんの演奏のほうが最近は好きですが、この録音を最も頻度高く聴いてきました。

5 Piano Concerti

5 Piano Concerti

Brahms: Symphonies No.1-4 - Seiji Ozawa; Saito Kinen Orchestra

小澤征爾さんとサイトウ・キネン・オーケストラブラームスは、拍のキッチリさと力強さを感じられて、元気をもらえます。2番の4楽章が特に活力に溢れていて、思わず宙に向かって指揮をしてしまいます。

ブラームス:交響曲全集

ブラームス:交響曲全集