凝り夢中

多趣味過ぎて、五里霧中。

考え方を複眼的にし、モノサシを育ててくれた本たち

本の選出理由:「複眼」+「モノサシ」=「教養」

自分に教養を与えてくれた本、という呼び方をするのは簡単です。しかしこれでは何か良さそうな雰囲気を感じるものの、教養とは何を指すのか人によって異なるだろうし、教養という言葉では迫力が足りないと感じるのです。「僕の血と肉になった本たち」が語感としては近いのですが少し血腥いので、リストにある重要な二冊の題名から言葉を拝借して

『考え方を複眼的にし、モノサシを育ててくれた本たち』

と呼び、ここにそのリストを紹介したいと思います。

「複眼的」とは、世の中をいかに多くの切り口で、異なる価値観の元に、多面的に考えることができるかということ。
「モノサシ」とは、ある切り口での尺度が正確か、根拠をもっているか、ということ*1

本のリスト

このリストは、私が新しい切り口とモノサシに出会うたびに更新し、個々の書評を書いていきます。
分類名は「日本十進分類法」を参考にして定義し、それぞれの本を私の判断で分類しています。並び替えのためのツール程度にとらえてください。

最終更新:2017.11.14

タイトル 著者 出版社 分類
知的複眼思考 苅谷剛彦 講談社+α文庫 1_哲学・思想
嫌われる勇気・幸せになる勇気 岸見一郎 ダイヤモンド社 1_哲学・思想
読書について ショーペンハウアー 光文社古典新訳文庫 1_哲学・思想
はじめての現象学 竹田青嗣 海鳥社 1_哲学・思想
イデアのつくり方 ジェームズ・ヤング TBSブリタニカ 1_哲学・思想
哲学のモノサシ 西研・川村易 NHK出版 1_哲学・思想
銃・病原菌・鉄 ジャレド・ダイヤモンド 草思社 2_歴史
ことばと国家 田中克彦 岩波新書 3_社会科学
ファンダメンタル投資の教科書 足立武志 ダイヤモンド社 3_社会科学
進化と人間行動 長谷川寿一長谷川眞理子 東京大学出版会 4_自然科学
数学ガール 結城浩 SBクリエイティブ 4_自然科学
生物と無生物のあいだ 福岡伸一 講談社現代新書 4_自然科学
仕事をつくる 安藤忠雄 日本経済新聞出版社 5_技術
自分の中に毒を持て 岡本太郎 青春出版社 7_芸術・スポーツ
新インナーゲーム W.T.ガルウェイ 日刊スポーツ出版社 7_芸術・スポーツ
西洋音楽史 岡田暁生 中公新書 7_芸術・スポーツ
西洋美術史入門 池上英洋 ちくまプリマー新書 7_芸術・スポーツ
深夜特急 沢木耕太郎 新潮文庫 9_文学
李陵・山月記 中島敦 新潮文庫 9_文学
カラマーゾフの兄弟 ドストエフスキー 光文社古典新訳文庫 9_文学
罪と罰 ドストエフスキー 光文社古典新訳文庫 9_文学
春琴抄 谷崎潤一郎 新潮文庫 9_文学
金閣寺 三島由紀夫 新潮文庫 9_文学
蒼穹の昴 浅田次郎 講談社文庫 9_文学
塩狩峠 三浦綾子 新潮文庫 9_文学
沈黙 遠藤周作 新潮文庫 9_文学

*1:それぞれ『知的複眼思考(苅谷剛彦)』『哲学のモノサシ(西研)』での定義を拝借しつつ、自分なりの考えを加えた

(Mac)EP-30VAドライバインストール:うまくいかない場合は「システム設定」で削除後に追加

新しいプリンター、EPSON EP-30VAの導入に一苦労しました。「印刷ダイアログの設定メニューが少ない」「Photoshop Lightroomカラーマネジメントプロファイルを選択できない」という2つの問題を解決する方法がEPSON公式ページからは分かりなかったのです。解決方法は単純でしたがウェブ上に情報が不足していたため、同じように苦労する人を出さないために問題と解決策を示します。

ポイントは、「インストール後にプリンターを一旦削除して再び追加する」です。

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カメラ・写真の露出、絞り値(F値)、シャッタースピードの関係を知って一段上達しよう

カメラを少し使いこなせるようになると、絞りを開いて背景をボケさせたり、シャッタースピードを変えて噴水を糸のようにしたりすると思います。ある程度までは優秀なカメラが頑張ってくれますが、カメラの自動機能が追いつかない状況があります。そういうときに思ったとおりの写真を撮るためには、露出・絞り値(F値)・シャッタースピードの関係を知らなくてはいけません。ISO感度も重要な要素ですが、ここでは一旦横に置いておきましょう。

誰にでも誤解がないように分かりやすく、と書き始めましたがどうしても数学的な表現を使わずには正確に書けませんでした。毛嫌いせずに読んでいただけたら嬉しいです。

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読書の効果的な方法は、自分の頭で考えること:『読書について』ショーペンハウアー

 書店の平積みを眺めると読書術、多読のすすめ、私はこういう本を読んできた、など読書ハウツー本が多くあります。読書の方法論ばかり読んで肝心の読書をしなくては本末転倒ですが、一つ読むとするならば『読書について』(ショーペンハウアー鈴木芳子・訳 光文社古典新訳文庫)でしょう。

 哲学者ショーペンハウアーの『余録と補遺』から

  • 『自分の頭で考える』
  • 『著述と文体について』
  • 『読書について』

の三篇を抜き出して収められています。易しくストレートな日本語で約されていて、とても読みやすいとともにグサリと胸に刺さってきます。

 特に『自分の頭で考える』『読書について』は短く、歯に衣着せぬ表現でズバズバ言い放っていて爽快です。

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「至難の技」ではなく「至難の業」が適切:「業」は能力、「技」は特定の技術

 「至難の業(わざ)」が正しく「至難の技」は誤りであるはずですが、後者で使用している例が多く目にするため自信が揺らぎました。インターネット上で可能な範囲で調べました。

 まず、Google予測変換では「技」が上位に表示されます(2017.10.07現在)。正しさはともかく、「技」の使用例と検索数が多いことを物語っています。次に、goo辞書・三省堂ウェブディクショナリーは両者ともに「わざ」と平仮名表記しています。「業」「技」どちらでもないということでしょうか。
dictionary.goo.ne.jp
三省堂 Web Dictionary

 日本語の権威として何を採用するかは難しいのですが、今回は以下の日本語検定委員会の解釈が最も納得のいくものであったため、ここに引用します。

「技」は、修練によって身につく技術や方法の意で、特に工芸や格闘技に用いることが多い。「業」は、その者の能力の範囲でできることという意で用いられる。以下に「『異字同訓』の漢字の用法」(国語審議会漢字部会作成 昭和47年第80回国語審議会総会参考資料)に示されている用例を掲げる。
①業…至難の業。離れ業。軽業。業師。
②技…柔道の技。技をみがく。

引用元:
きょうの日本語検定:時事ドットコム
(何故か、不正解回答のページしか検索で表示されませんでした)

 「心技体」の技は、修練で身につく技術を指しているというのは納得できます。一方、名刀や名曲を指す「業物」という言葉もあり、工芸品であるために上記説明とは一致しません。
 日本語は時代とともに標準が変わっていくものなので何が正しいと決定するのは困難ですが、「至難の業」と書いて誤りだと指摘されることはほとんど無いと言えるでしょう。私はこれからも「業」で表記します。