持つべきものは妙なこだわり

執着はいずれ愛着に変わるのである

ウィーン・フィル公開リハ

 運よく抽選に当たった、ウィーン・フィル(指揮はアーノンクール)の公開リハをサントリーホールで聴いてきました。

 45分前から並んだんだが、バイオリンもった人多い。くそ、おれだって持って歩きたいさ!でもピアノは無理なんだよ!

 みんな2Fなんだが、順番のめぐりあわせがよく、真正面。日頃の行いはこういうところででるのだよ諸君、覚えておきなさい、わっはっは。しかし、友人同士できてる人多いけど、そんな運よく当たるはずないよな、なにかほかの方法で招待されるのかもしれん。

 コンサートマスターはいちはやくステージに座って気合い入れて練習してる。気合入ってます。

 今日の練習はモーツァルトの40番と41番(ジュピター)。

 やっぱり、下から上まで音の厚みがちがいます。すばらしく美しい。バイオリンはもちろんだけど、ビオラコントラバスががっしりと高音パートを支えていて、聴いてて安心できる。
 おもろかったのは、コントラバスでめちゃめちゃ恰幅のいい白鬚のサンタクロースがいて、椅子に座って弾いてました。座って弾けるんだ、あのでっかい楽器。しかもおなかが邪魔して、ボウのストロークが水平になってなくて斜めですよ。それなのにすんごい良い音出してますよ。真のビールっぱらを見ました。

 モーツァルトだから管楽器は少ないけれど、要所要所で巧みさを出していました。ホルン二人しかいないけれど音量出すところは4人分くらい出ていたし、静かなところはあのホルンの柔らかい音が響きわたってました。

 やはり指揮者の権力は絶大ですね。いろいろ注文つけていました。ドイツ語で。わかったのは、zu laut! くらい。しかし、その注文に一発で対応するオケの一体感および個々人の能力はやはり驚嘆に値します。

 不覚にも二楽章は両方とも気持ち良すぎて眠ってしまいましたが、ジュピターの最終楽章はすごい迫力。やっぱクラシックいいよう。みんなもっと聴こうよう。

 でもやっぱり、ピアニストの端くれの端くれとしては真ん中に漆黒のグランドピアノをおいてほしいですね。

 もちろん帰ってモーツァルト練習しました。彼は天才ですよどう考えても。