持つべきものは妙なこだわり

執着はいずれ愛着に変わるのである

読み上げ専用端末としての Kindle Fire 7 (HDシリーズもおそらく同じ) を買ったらやる初期設定

【この記事は、Kindle Fire 端末の初期設定に範囲を絞っています。読み上げ読書のフローは別記事で】

Kindle本を読み上げるため「だけ」に、Kindle Fire 7 を購入しました。2019/05/17時点でKindle本を直接読み上げる機能は Kindle Fire 端末にしかありません。KindleiPad のような汎用タブレットの用途で購入すると、動きが遅すぎて使い物にならないことは分かっていたので、ほんとうにKindle本を読み上げるためだけと割り切って購入しました。実際、動きがモッサリしすぎていて汎用タブレットにはなり得ません、断言できます。
結果として6000円の価値はあったと思います。

さて、安いためあってか初期設定が非常に「わずらわしい」ものになっています。徹底的にシンプルにします。

  • ストレージ容量確保
    • 16GB, 32GB 程度のSDカードを本体起動前に挿入しておく
  • 広告を表示させない、無駄なダウンロードを防ぐ
    • 「設定>アプリとゲーム>Amazonアプリケーションの設定>キャンペーン情報」を開き「ロック画面のキャンペーン情報」をオフにする。
    • 「設定>アプリとゲーム>Amazonアプリケーションの設定>ビデオ>ストリーミングおよびダウンロード」を開き「OnDeck」をオフにしましょう(勝手におすすめ動画をダウンロードされるのを阻止)。
    • 「設定>アプリとゲーム>Amazonアプリケーションの設定>ホーム画面」を開き「おすすめ」をオフにする(ホーム画面におすすめが表示されるのを阻止)。
  • 画面をすっきりさせる
    • 「設定>機能制限」から使用しないプリインストールアプリの機能制限(非表示)設定する。Kindleしか使用しないので「本」「アプリとゲーム」以外はすべて制限中にする。
  • 開発者モードで、読み上げ時にスリープしない設定に
    • 「端末オプション」の下のほうにある、シリアル番号7回タップ。これで開発者モードが有効に
    • 以下のオプションを設定
      • 充電中はスリープモードにしない
      • GPUレンダリングを使用 (多少なりとも高速に)
      • アニメーションのスケール、持続時間のスケールを 0.5x に (見た目だけでも、わずかであっても高速に)

Google Play をインストールしてAndroid化もしましたが、それ以来使ったことがないので、Kindle 読み上げ専用端末としては不要と思います。

『驚きの皮膚』傳田光洋(2015) - 分野を越えた科学的アプローチ、筆者の飽くなき人間への興味

驚きの皮膚

驚きの皮膚

物の手触りに必要以上にこだわってしまう自分の性質から、以前から皮膚に対する興味がありました。
またひとつ、自分が知らなかった世界を教えてくれる本に出会うことができました。

この本は大きく3部構成に分かれています。

  1. 皮膚の基礎研究に対して筆者が行ってきたアプローチと成果
  2. 人間というシステムの最先端である皮膚がもっている驚きの能力の研究
  3. 社会構造というシステムと人間の可能性に対する筆者が飽くなき興味

以下で示す「部」の番号は、本書内での番号とは異なり、上記3つを指します。

1部で私が感銘を受けたのは筆者の皮膚の本質を知ろうと言う意気込みと、それに対する物理と化学の知識背景をふんだんに使った研究手法です。皮膚の角層の保湿の主役はなんだ、という皮膚学会の論争に対する筆者の問いかけがその姿勢を表しています。

そんなことより重要なのは、自動車のたとえに戻ると、「自動車のガソリンを燃焼させ、そのエネルギーを回転運動に変えて走る」というのが本質だということです。私は、角層機能についても、そんな本質的な議論、研究が必要だ、と思い始めました。

筆者の研究の軌跡が物語のように読みやすく楽しく書かれています。

2部では皮膚の知られざる機能と性能について様々な研究成果を示しています。どのような内容かは本を読んで楽しんでいただきたいですが、私がこの本の中で「なるほど」と納得したたとえを紹介します。

「企業の皮膚」で働く人たちわ、取引先や店頭で、お客さん一人ひとりへの対応について、いちいち「脳=取締役会」の判断を仰いでいては仕事にならない。最前線に立つ人が、かなりの判断を瞬時に下さなければなりません。

3部目は皮膚との関係性がやや弱いですが、それを差し置いて筆者の余りある人間と社会科学と文明に対する興味と知見に触れることができます。

筆者は、「社会構造」という意味合いで用いている「システム」にがんじがらめになってしまった人間の今を憂いながら、人間の可能性や素晴らしさを信じています。本来の人間への回帰あるいはさらなる前進に、人間の物理的最先端である皮膚が一役買ってほしいと強く願っているように受け取れました。興味が広すぎる筆者にとって、皮膚というのはたまたま仕事上専門分野になったものである一方で、それを通して人間の本質を捉えようとするエネルギーには感服します。

とても良い本に出会いました。

MacBook Pro の本体キーボード及び HHKB 設定:修飾キー最適配列、Home/End をWindows のように

私は長年のMacユーザーですが、MacBook本体のキーボードは長時間の入力には向いていないと感じています。

  • キーストロークが浅いせいなのか、タイプミスが多くなる
  • キーボードと手首を置く所が放熱面になっているので、長時間使っていると熱い

思考の中心地としては、HHKB (Happy Hacking Keyboard) Professional 2 の右に出るものはありません。特に最近購入したType-Sは無印のものよりも更に、うち心地が良いように感じます。墨の色がないのが残念ですが仕方がない。
Happy Hacking Keyboard | HHKB Professional2 Type-S | PFU

キーボードの修飾キーなどの配列に関して色々と試行錯誤をした結果、今のところ以下の設定が私にとって最適です。参考になればと思ってここに示します。

MacBook 本体キーボード (システム設定)

  • キーボードはUS配列
  • キーのリピート、ディレイは最短に
  • F1, F2, ...キーは標準的な Function key として使用
  • CapsLockキーはCommandキーに入れ替え
    • ほぼホームポジションでCommandキーを押せるようになる
    • HHKB側もControlをCommandキーに設定することで同様になる

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システム設定のホーム画面で「キーボード」を選択

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リピート、ディレイ、F1,F2,...キーの設定。修飾キー設定は右下のボタンで飛ぶ

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CapsLockキーをCommandキーに割り当て

HHKB Professional 2 (Type-S)

本体 dip switch

  • SW1: OFF, SW2: ON ... Mac MODE
  • SW3: OFF ... Delete = 'DEL'
  • SW4: ON ... Left ◇ = 'Fn' : Karabiner elements で左Controlを左Commandに割り当てるため
  • SW5: OFF ... Left ◇ = '◇', Left Alt = 'Alt'
  • SW6: OFF ... Wake up disable

Karabiner Elements 設定

本体で設定できない部分はKarabiner Elementsを使います。
Karabiner - Software for macOS

Simple Modifications (修飾キーの入れ替え)

  • left_control --> left_command
  • left_option --> left_control

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Kararabiner Elements: 単純な修飾キーの入れ替え

ハードウェアのDip switch設定と併せて、結果的に以下の設定になる:

  • left_control --> left_command
  • left_option --> left_control
    • 用途:Spotlight (Command + Space は日本語変換に、Control + Space は Spotlight に割り当てている)
  • left_◇ --> Fn

Complex Modification

  • Home, End キーで行頭・行末にカーソルが飛ぶように設定
    • インポート手順は以下の画像を参照

f:id:covacova:20190420070221p:plain
画面上のインポートボタンからウェブページに飛び、PC-Style Shortcuts をインポートする(ウェブ画面は次の画像)

f:id:covacova:20190420070325p:plain
検索キーワードに "PC" と入れると "PC-Style Shortcuts" が出てくる

f:id:covacova:20190420070411p:plain
私は PC-Style Home/End のみを有効にしている

Braun(ブラウン)壁掛け時計を非常に気に入っているのでおすすめする

Braun(ブラウン)の壁掛け時計をおすすめします。購入したのは数ヶ月前ですが、とても気に入っているのでレビューをここに記します。
www.yodobashi.com

在宅で仕事をすることが多くなったため、自宅の仕事部屋にかける時計を以下の条件で探しました。
・デザインがすっきりしている
・文字盤が読みやすい
・秒針がない
・コチコチの音が少ない

電波時計であるか否かは判断材料に含めませんでした。インターネットで同期した携帯電話があるため、時間の調節は簡単だからです。
視認性というデザインに、このお金を払う価値があると見なすかどうかは人それぞれだと思います。私は価値ありと見て購入し、今も白い壁にすっきりしと掛かっていて満足しています。

なお、商品のレビューを良くも悪くもインターネットに残していこうと思います。なぜならそのような活動をしないと良い商品が人に知られたり悪い商品が改善したりしないと気付いたからです。ヨドバシカメラのページにもレビューを投稿しておきました。

面倒なのは敬語・丁寧語ではなく、タメ語と使い分けるスイッチを脳内で切り替えることではないか

英語と異なり、日本語には敬語や丁寧語があり、それがコミュニケーションの、迅速性を失わせているという考え方があります。この考え方は理解できるものの、実際に面倒なのは敬語・丁寧語そのものではなく、話し相手あるいは状況に応じてタメ語(タメ口)を使い分けるスイッチを脳内で切り替えることではないでしょうか

タイマンで話している時にはタメ口だが、敬語丁寧語を話さなければいけない人と同時に入る時、同じ人に敬語丁寧語を話すという不条理が非効率を生んでいるように思うのです。

これをふまえ、私は仕事の場では誰に対しても敬語丁寧語を使います。そうすると例えば英語でフラットに話しているのと全く同じ状況になるのでストレスや面倒を感じることはほとんどありません。

少し話は逸れますが、目上の人に敬語を使わないのが失礼というのであれば、ただ年齢が下であるとか後輩であというだけで敬語を使わないというのもその人に失礼ではないでしょうか。

ところでまたまた話が逸れますが、「おられる」という表現が一般化したように思います。本来であればいらっしゃるが正しいところ。気にはなりますが、そういうところを注意することはまさに会話の迅速性を失わせることなので、特に注意しません。自分が気をつければいいことです。