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漫画村等の海賊版サイトへのブロッキングは何が問題なのか:JAIPA(日本インターネットプロバイダー協会)の声明が理解しやすい

漫画村等の海賊版サイトへのブロッキングについて、憲法に定められている「通信の秘密」の侵害、「検閲」に相当する可能性は分かっていましたが、理解に曖昧さが残っていました。それに対し、JAIPA(日本インターネットプロバイダー協会)の下記声明が平易な日本語で説明していたので紹介します。

www.jaipa.or.jp

PDFへのリンクは以下です。
https://www.jaipa.or.jp/information/docs/180412-1.pdf


見解の中で下記が肝であると思いますので、長いですが引用します。児童ポルノに対するブロッキングは何故例外的扱いなのか、どのような根拠があるのかについても本文中に示されておりますので一読を薦めます。

他人の権利を侵害する情報の流通を防止すること自体は誰もが一致するところですが、その手段はいろいろ考えられ、その中でまず行うべきは、侵害情報の削除や発信者の検挙など、権利侵害をしている者への対応を行うことです。
ブロッキングとは、これとは逆に情報の受信者が権利侵害コンテンツにアクセスできないよう、ISP 事業者が利用者の同意を得ることなく、通信の経路上で一部の通信を遮断するものです。このために、権利侵害行為と一切関わりのない利用者の通信を含めて、web サイトへのアクセスなどの通信先を常時監視することが前提となります。誰がどのサイトにアクセスしているかは重要な通信の秘密であり、通信をつなぐ以外の目的で使うことは、電気通信事業法が禁止する通信の秘密の侵害にあたります。